異国で腕を掴まれたら!?2017.05.02
こんにちは!然ボイストレーナー・対面ケア担当の宮本幸子です。
今月の社内研修は
社長・四宮による
?「帰宅願望」のある利用者さまへの対応
宮本からの
?介護現場に必要な感情表現力
の二本立てでした。
?「帰宅願望」のある利用者さまへの対応
的確に、冷静に
認知症の方への対応はより的確で冷静な必要があります。
↓↓↓これは実話です。↓↓↓↓
「用事あるけん帰るわ」
とおっしゃる利用者さまに
認知症対応型通所介護で働くのが初めてのスタッフが驚いて
はっ!出ていったらアカン、アカン、待って、待って!!!
となったときがありました。
なぜ帰りたくなるのでしょうか?
「知らない場所だと思うと不安」
「ここではないどこかへ行きたい」
そう、利用者さまにとってはまさに、こんな状態!
異国の地で、異国の人たちに取り囲まれ、異国の言葉を話されている・・・
こんな場所からすぐ逃げ出したい!
と歩き出したら
「どこへ行くんですか?!」
とすごい形相でひとりが駆け寄り、それに気づいた別の一人がまた駆け寄ってきた。
とにかくこの場から立ち去りたい・・・
わっ
腕を掴まれた!!!!!
キャーーーーー!!
・・・・・・
怖いですよね。
気持ちの切り替えと安心感
「帰るわ」のひと言が出たときに大切なのが、その方のお話を聞くこと。
↓↓実際に施設内であったやりとりです↓↓
利用者様「ちょっと帰るわな」
スタッフA「なにか予定があるんですか?」
利用者様「ちょっと用があるんよ、すまんな」
スタッフA「あ、野球ですか」
利用者様「いやぁ、野球は今日はないなぁ」
スタッフA「ほうですか?」
スタッフB「帰るまえにトイレ行かれませんか」
利用者様「ほうやなぁ」
ジャーーーー(トイレの音)
ガチャッ・・・・
トイレをすませた利用者様は、お部屋に戻られ元のお席に付かれました。
スタッフAは社長、スタッフBは介護現場でもう十年以上働いているベテラン職員です。
社長とスタッフの連係プレイ、ただの成り行きではなくちゃんとした理由があります。
その方の歴史を知り、冷静な行動を
「ここはどこ?なにしに来たん?」
不安で居心地の悪さを抱えた利用者さまに少しでも安心してもらうためには、その方が最も安心するキーワードをスタッフが知っておく必要があります。
上記の場合は、とにかく野球が大好きだった利用者様。
野球というキーワードを出すことで「この人は自分のことを知っている人なんだ」とハッ気付かせ、敵ではないと認識してもらうことができました。
トイレへ行くことで「帰りたい」という強い思いから一瞬離れることになり、元のお席にご自分の意志で戻ってくることができたのです。
大切なのはその方の気持ちになって、安心していただくこと。
?異国で知らない人たちに取り囲まれ・・・・・腕を掴まれたら?
?異国で知らない人たちに取り囲まれ・・・・・「SOBAGOME-JIRU、AWA-ODORI」と微笑まれたら?
徳島のみなさん、どちらが安心できますか?
?介護現場に必要な感情表現力
感情を表現するにはいろんな手段があります。
表情・声・ボディランゲージ。
笑顔を作ろうと努力していますか?
上の歯が8本見えるような歯を出した良い笑顔を作れますか?
自撮りをする人が増えたので、自分の顔をカメラ越しに見ているという人も多いですよね。
でもそれって「キメ顔」「作り顔」では?
自然でかつ良い笑顔ってどんな表情でしょう。
まずは鏡やスマホで改めて自分の顔をしっかり見てもらいました。
声で表現する感情
感情を表現することばはいろいろあります。
たとえば「え」ひとつとってもいろいろあるんです。
喜びの「え?」
がっかりの「え?」
え?を言うだけで、どちらのえ?なのか、相手に伝えることができるでしょうか。
実践を交えてトレーニングしました。